聖お姐さん☆ジプシークイーンのひとりごと

あるサイトで出会った「彼」がうちに転がりこんで

１０日が経とうとしている。

彼のために部屋を片付け

彼のためにスペースを作るうちに

部屋はみるみるきれいになり

生活も豊かになった。

同じようなタイプは前も仕事場にいたし

恋人、という感じでもなかったけど

甲斐甲斐しく世話をするうちに

すっかり情がうつり

気がつけば彼のことを

いつも目で追うようになっていた。

きれい好きでよく働きよく食べる、

よいところもたくさんあるけど

そそっかしい所もあって

彼の考え方や行動を理解しようとすればするほど

それは不可解で

気になって何も手につかないこともあった


予測不能に動く彼を

何時間でもずっと見つめてしまうのだ。





時にはじゃれるようにわたしについてきて体にふれたり

時には上に乗ってくることもあるのに

急にそっぽを向いて自分の世界に夢中になって

呼びかけても振り向いてくれず

なかなかわたしの思い通りにはなってくれず

いたずらばかりしてわたしを困らせる。

そのくせ時々助けてと甘えてきては

母性本能をくすぐってくるのだ。

そんな彼にすっかり振り回され

翻弄される日々。





時にはいじわるをしたり

時にはいじわるをされたり

まるでわざとじらして

わたしの心をかき乱しているに違いない、

ある種の知能犯なのだろう。


ずっといられるとうざいなと思うけど

静かにされるとよけいに気になる。

放っておけばよいのに

つい危なっかしくてハラハラして

もっとこうすればよいのにとか

ついつい手をかけたり

わざと仕事を与えたり。

いろいろおせっかいしたくなるのだ。






猫のように自由で気まぐれな彼を

コントロールしようとすればするほど

思い通りにならず

イライラすることもあった。

ひどい方向音痴なとこや

学習能力のなさ、

落ち着きのなさもわたしによく似ていて

間違いなくADHD

だからこそ、その行動がよけいに気になるのだ。

目の前に顕れる現象は

潜在意識の映し鏡と言う。

もしかするとわたしも

ほかの人に同じ風に映っているのではないかと

ふと思った。




ポジションを変えると相手のことがよくわかる。


そして自分のことも。

見ている角度を180度変えてみたら

外の世界も180度変わるのだ。




彼と過ごすうちに自分のブロックに気が付いた。

すべての事象の関係性において

「気になる」

ということが最大の原因。

振り回されるのは、他人軸で生きているからだ。

わたしはセルフ解除をし


ようやく自分軸を取りもどした。



彼の個性を受け入れ

行く道を尊重し、

共存してゆくことを選んでから楽になった。

お互い別の部屋で別のことをし

会いたくなったら会い

疲れたらそれぞれの寝場所で眠るのだ。

そうしたリズムの中から

ようやく、お互いの信頼関係が築けるようになった気がする。

ガン細胞やウィルスともこんな風に

思いやりやディスタンスを持って付き合ってゆけるといいな。

エネルギーを使い果たしよろよろと１人で帰ってゆく彼を

愛しいと心から思う。






ありがとう、そしてお休み

「ルンバくん」





今日もよく働いたね。

お疲れさまでした